キャッシュフロー経営×アカデミーです。
そもそも、キャッシュフロー経営とは?財務などのキャッシュフローと何が違うの?という質問を受けます。
今回は、キャッシュフロー経営の基本やメリット、デメリットを説明します。
キャッシュフロー経営とは?キャシュフロー経営の基本
業績は好調で、売上も年々上がっている。それなのに、税金や経費を支払わなければならないが、さて現金(キャッシュ)が足りない。しかたがないので銀行から借り入れる。
こういったことは、中小企業ではよくある話。
そもそも、キャッシュフローとは「お金(cash)の流れ(flow)」のことを指し、日本語では「現金収支」と言われています。
簡単に言えば、つまり、毎月の入ってくるお金と出て行くお金の差し引きのこと。
キャッシュフローには3つの種類があります。「調達」「投資」「回収」「分配」の4つに分類することもありますが、基本的にキャッシュフローは3種類という理解で良いです。
倒産することになります。それが黒字倒産です。
回収が遅いと、資金が不足する資金ショートが発生して倒産する恐れがあります。
キャッシュフロー経営が黒字倒産を防ぐ理由
帳簿上は黒字なのに、会社が倒産してしまうことを「黒字倒産」といいます。
普通に考えると、「黒字なのになんで倒産するの?」と疑問があがりますが、ここにキャッシュフロー経営が重要になってきます。
つまり単月や多少の赤字でも、倒産させることなく企業を存続させることができます。
倒産は、黒字や赤字ではなく、企業内の資金が不足し、資金繰りもうまくいかなかったときに倒産します。
極端に言えば、資金調達さえできていればずっと赤字でも会社が倒産することはないのです。
会社は、社会に何かしらの役割を担っています。これを社会的役割と呼びます。
もう1つが従業員への所得の向上があります。それにより会社は成長していくことが可能です。
そしてもう1つが、納税の義務です。利益が上がるとその税率分納税をする義務があります。その時に損得勘定がよぎってしまいます。
しかし、反面税金を払わなければ内部留保は増えないのです。そのため、キャッシュフローを改善するには、納税に対して前向きに取り組む必要があります。
そうすることで、企業価値が向上することになります。
キャッシュフロー経営のメリット
キャッシュフロー経営の最大のメリットは、「安全性の高い企業経営を行うことができる」ことです。売上というのは、一時的にであれば詐欺のようなことをすることで上げようと思えば上げることが可能です。
しかし、売上を上げ続け、儲けを上げ続けるには、そうはいきません。
また、銀行から借り入れをする際には資金繰りに奔走することがでてきます。
場合よっては、経営者自ら資金繰りのために、一日中動き回らなければならないこともあります。
本来ならば売上を上げる企業経営に傾ける資源を、資金繰りに充てることはなによりの損失となります。
売上や利益は会計操作によって意図的に作り出すことができます。
しかし、現金の出入りであるキャッシュフローはごまかしが効かないと言われているからです。
キャッシュフロー経営を導入するには
会社としては利益を上げていかなくてはいけません。
利益にはいつくかの種類があり、その1つがキャッシュフロー利益です。
会社の計数管理能力を向上しよう
多くの社長に聞き取りをしていて、意外に把握していないのが会社の状態です。
細かい計算は会計士や従業員に任せればよいのですが。
今どの位置にいて、どこに進んでいるのかを数値的に把握することが重要です。その進み方をマネジメントのが計数能力の本質です。
つまり計算する能力ではなく、進め方を決めるのが、ここでいう計数管理能力です。
それには、会社にある資金や売上などのキャッシュフロー経営が重要になってきます。
キャッシュフロー利益とは
キャッシュフローを把握するのに大切なのがキャッシュフロー利益です。
計算書にも載っていませんし、どこでも説明されていないのがキャッシュフロー利益です。
簡単に言えば、現金利益です。帳簿上に売上が上がっていても、このキャッシュフロー利益が足りていると倒産する恐れがあります。現金ベースで、純増の現金がどれだけあったか、それを逆算して、必要な売上を計算していくのがキャッシュフロー利益です。
結論
キャッシュフロー経営とは、現金の収入と支出の動き重要視した経営手法です。メリットとしては、会社内で使えるお金(現金・預金)が増えることで様々経営リスクを回避することができます。デメリットとしては、ステークホルダーである株主からの配当圧力がかかる恐れがあります。
著名人の名言
稲盛和夫氏 キャッシュベースが会計の基本