先日の記事はお読みいただきましたか?
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経営戦略において「数字」は命と言っても間違いない。
だから「数字を読み解ける経営者」になり、計数管理能力を身につけましょう、という趣旨のお話をさせていただきました。
経営と数字、そして数字を読み解く力と業績は密接に関係していて、私の知る限り業績好調な会社の社長ほど数字を上手に活用しています。
もちろん、数字一辺倒の会社経営は危険ですが、会社の舵取りつまり決断の精度を高めるためには数字の要素は不可欠だと思っています。
数字は全員が共有できるツール
更に言いますと、私は数字を使うこととは客観的に参加者全員が共有できる道具ではないかと思っています。
例えば。
従業員に向かって「売上を上げろー!」とただ闇雲に言っても、何が根拠でどれくらい売上を上げれば良いのかもわからないですし、「もっと利益率を上げろ!」と言われても、何%の利益率を設定しているのかがわからなければ判断に迷いますよね。
実はこのようなことは日常の会社内で結構起こっています。
スポーツ、例えば野球の試合でも、数字でカウントや点数が示されるから見ている方も試合の面白さが伝わってくるし、状況を把握できますよね。
では会社に置き換えてみましょう。
小さな例えにはなりますが、社内の従業員に「時間厳守」と発信したとします。
ここでちょっと考えてみてください。
「時間厳守」と言われたら、あなただったらどう思いますか?
「時間ギリギリに到着したらセーフ」
「いや、せめて5分前でしょう」
「いやいや、もう少し余裕を持って10分前だよ」
「30分前じゃないの?」
と。様々な考えに分かれるのではないかと思います。
このように「時間厳守」という言葉一つ取ってみても、受け取る人によってとらえ方が全然違うということを意識せずに発信していることが、社内で結構あるのではないでしょうか。
ではそこに「時間厳守10分前集合」と具体的に数字を加えるとどうでしょう、これで明確に共有できるんですよね。
このようなことを会社経営の中でどれだけ生かせているのか、というのが経営者の一つの在り方ではないかと思います。
経費についての社内共有
経費もそうです。
何をいくら以内に、と明確に言った方が分かりやすいですよね。
従業員は「経費を下げろ!」とだけ言われても、何をどれくらい下げればよいのかが分からず、迷ってしまいます。
そういった意味で言うと、数字というのはお互いの行き違いを防ぐための大事な共有ツールである、ということが分かってくるのではないでしょうか。
しっかりと成長をしている会社は、損益計算書などを会議の場で全従業員に配布したりしています。
わが社でも10年前から毎週損益計算書を更新し、ミーティングで全従業員と共有するようになってからは、業績に対する社員の意識が大きく変わり、赤字になることも一度もありません。
さらに、粗利率などの大事な指標についても、毎年上がり続けています。
まとめ
目標にすべき指標が明確にあることによって、今の現状の良し悪しを判断することができてきます。そして、伸びしろを探すこともできます。
そうすることで、新たな課題、新たな目標が出てきますし、それについてみんなで考えて取り組むことができる会社になれば、それは必ず強い会社になりますよね。
私は、これこそが理想ではないかなと思いますが皆さんはいかがでしょうか。
ただし、多くの会社では残念ながらそのこと自体をトップが知らないのです。ということは、当然ですが社内の全員が分からない、ということになります。
つまりそのことを「どんぶり経営」と言うのです。
だからこそ、そのような状況にならないようトップ自らが数字に強くなり、月に一回、一時間でもよいので自社の前月の業績がどうだったのか真剣に分析することをお勧めします。
真剣に分析することで、何をどう改善すべきなのかということが必ず見えてきます。
そして、そこに対してアクションを起こす、ということが【利益を意図的に出していく】ということに繋がり、業績が向上していくのです。
下記の講座を受講すれば、間違いなく自社の決算書が分析できるようになります。