皆様こんにちは。
キャッシュフロー経営推進全国会認定講師の渡辺です。
前々回に、ムダな会議にありがちな原因8選をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
本日のテーマは【会議の生産性を上げるために知っておきたいこと】です。
生産性を上げるためには、次のように会議を進めることが重要となります。
①ファシリテーターを決める
②アジェンダを作成し、事前に議題を共有する
③タイムスケジュール通りに進行する
④会議に必要のないメンバーは入れない
⑤問題点の改善が実行される会議とする
では、そもそも会議で議論する社内の問題点はどこから出てくるのでしょうか。
日頃問題意識を持っている従業員がいたとしても、経営者や役員、上司が発言している会議の場で進行を止めてまでなかなか言い出せないこともあるのではないでしょうか。
会社には意外と「気楽に真面目な話をする場」というものがありません。
更にコロナ禍でリモートワークが普及し、上司と部下、同僚同士が直接顔を合わせる機会が以前より減っています。
会議は「気楽ではなく真面目な話をする場」です。
いくら自由な発言ができる雰囲気を作っても、議題に沿った真面目な話に終始しがちです。
一方、社内の飲み会は「気楽だけど真面目な話をしない場」です。
コロナ禍以前によくあった飲み会や宴会では、気楽な会話は楽しめるものの、真面目な話はなかなかしなかったと思います。
相当酔いが回ってから真面目な話をする人もいますが、周囲は聞いていないし、本人だって何を話したか覚えていないでしょう。。。
良質なコミュニケーションを取る方法
では、良質なコミュニケーションを取る方法を2つご紹介します。
①【稲盛流コンパ】
京セラの稲盛和夫名誉会長は【稲盛流コンパ(宴会)】という飲み会のスタイルを編み出しました。
飲み会は真面目な話ができないと前述しましたが、テーマを決め真面目な話をする時間を設けて、社内の和室や居酒屋でお酒を飲みながら相手の話を聞いたり、自分の気持ちを伝えたりすることでお互いを知り、人と人との絆を強める。
飲み会と会議を組み合わせた全員参加型の「真面目な飲み会」です。
京セラの隆盛もJALの再建も【稲盛流コンパ】が支えたと言われているのは有名な話です。
最強の組織を作る究極の飲み会を開催してみてはいかがでしょうか。
②Yahoo!の【1 on 1 ミーティング】
こちらも有名な取り組みではありますが【1 on 1 ミーティング】とは、上司と部下が毎週1回、30分間行う対話のことです。
これは半期に一度行う「業績面談」「人事評価面談」とはまったく違うものとなり、対話のあり方も違ってきます。
「業績面談」の場合、目標を達成したかどうかを確認し、部下の仕事ぶりに対してフィードバックを行うというのが一般的です。
それに対しYahoo!の【1 on 1 ミーティング】は「部下のための時間」と明確に定義付けがされているのです。
毎週1回、30分の対話は、基本的には部下が自分の考えを話すことで進められ、上司はなかなか言葉にならない部下の思いを引き出す努力はするものの、結論を先取りしたり決めつけたりはしません。
その30分で上司は部下の業務の進捗確認を行い、また問題解決をサポートします。
そして1 on 1の最大の狙いは、対話を通して部下の目標支援と成長支援を行うもの、と位置付けられていることです。
本日のまとめ
Yahoo!の場合は上司と部下との間で行われているようですが、社内のコミュニケーションを深めるために、上司部下にこだわらず毎週1回社内のメンバーとコミュニケーションの時間を取ることで、部署を超えた横断的な会話ができ、会議の議題に上げてみようと思えるようなイノベーションが生まれるかもしれません。
是非「気楽に真面目な話」をする場造りをしてみてください。